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インプラント治療で骨が足りない・ない場合の骨造成とは?


こんにちは。江﨑歯科です。


前回はインプラント治療の難症例やその治療についてお話ししましたが、その際に適応される骨造成の方法について気になる方もいるのではないでしょうか。


骨造成は、インプラントを顎の骨に埋める際、骨が十分に足りない場合に行われる治療法で、大きく分けて3つの種類があります。

今回はインプラント治療の骨造成について詳しくお話ししていきます。


■インプラント治療の骨造成とは?


インプラント治療の骨造成とは、顎の骨の高さや厚みが十分ない場合に行われる、骨を増やすための手術です。歯周病や加齢などによって骨が不足していると、インプラントの土台部分である「インプラント体」を安全に埋入することができません。


骨が不足した状態でインプラント体を埋め込むと、インプラント体が上顎洞(ほほにある鼻と口の境界にある骨)に突き抜けたり、固定が不十分で脱落したりするリスクが高まります。


そのため、骨造成を行って骨の量を増やすことで、インプラントを安定して顎の骨に埋め込める状態にします。骨造成の方法には、GBR(骨再生誘導法)やソケットリフト、サイナスリフトなどがあり、患者さまの状態に応じて適切な方法が選択されるのが一般的です。


骨造成後は、新しい骨が安定するまで数ヶ月の治癒期間が必要になりますが、これによってインプラント治療の成功と長期的な安定性が向上します。


■インプラント治療の骨造成の流れ


インプラント治療における骨造成は、以下の手順で進められます。


  1. インプラント体の埋入:顎の骨に穴を開けてインプラントの土台を埋める
  2. 患者さまの骨や骨補填材(※)を移植:顎の骨の量が不足している部分に骨もしくは骨補填材を移植して補強する
  3. 治癒期間:移植した骨や骨補填材が顎の骨に融合して安定するまで待つ

(※)骨補填材:骨の欠損部分を移植するための専用の薬剤


この過程を経て、安定した土台が形成されれば、最終的な人工歯を装着する段階に進むことができます。骨造成を伴うインプラント治療は時間がかかりますが、長期的に安定した結果を得ることができる利点があります。


■インプラント治療の骨造成の種類と治療期間 


インプラント治療において、顎の骨が不足している場合に行われる骨造成には、主に以下の3種類があります。


◎GBR(骨再生誘導法)

GBR(Guided Bone Regeneration)は顎の骨に十分な厚みがない場合に適応される方法です。インプラントが骨に収まりきらず露出している部分に特殊な膜を被せて骨の再生を促します。GBRは様々な症例に対応可能で、治癒期間は6ヶ月ほどかかります。


◎ソケットリフト

ソケットリフトは、上顎洞に骨造成や骨を移植する方法です。上顎の厚みが3〜5mm以上あり、失った骨が1本の場合に適しています。特殊な器具を使用して上顎洞の粘膜を持ち上げ、そのスペースに骨や骨補填材を注入します。治癒期間3ヶ月ほどです。


◎サイナスリフト

サイナスリフトも上顎洞に、骨造成や骨を移植する方法ですが、より広範囲の骨欠損に対応可能です。上顎の骨の厚みが3〜5mm未満で、歯の欠損が全体に広がっている場合に適応されます。


頬側の歯肉を切開してアプローチするため、ソケットリフトよりも負担が大きくなります。また、骨や骨補填材の移植とインプラント体の埋入を同時に行うケースは少なく、骨造成が済んでからインプラント体を埋めることが多いです。治癒期間は約6ヶ月ほどかかります。


■まとめ


インプラント治療の骨造成は、インプラントの土台部分の骨を増やすための手術で、GBRやソケットリフト、サイナスリフトなどがあります。これらは特徴や適応される症例が異なり、基本的に患者さまの口の状態に合った方法が選択されます。


骨造成はインプラント体が安定するまでに数ヶ月要すため、検討する場合は長い時間がかかることを理解しておきましょう。


当院はGBRやサイナスリフトなどの骨造成にも対応しており、他院で断られたインプラント治療に対する骨造成の実績も豊富です。「骨が薄くてインプラント治療ができないと言われた」「インプラント治療に興味がある」などのお気持ちがある方は、ぜひ一度ご相談ください。



江﨑歯科
歯科医師
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